スプリネックスの消火システム
- スプリネックスは、1台で50系統の防護区域の受信盤を持ち(防護範囲21㎡×50系統)最大1,050mを防護します。
- 感知方法の異なる2種類の感知器の一方が火災を感知するとブザーで火災を知らせ、もう一方の感知器が感知して、初めて火災発生現場の系統の作動を指示し、選択弁が開き、1系統の放出口が、216Lの消火薬剤を放出して確実に消火し、再燃を防ぎます。
- 配管は、設置基準にもとづいて、スプリネックスを複数設置し、それぞれの異なった系統を交互に配管することによって、1系統 21㎡以下の広さをカバーし、延焼を防ぐシステムです。
- メイン配管の有効最大長さ90mですが選択弁で左右に分岐しますから、180m伸ばすことができます。
- 未警戒部分はパッケージ型消火設備I型スーパーエレファンMWH-80Nを設置します。
スプリネッスク設備配置図
この例は、設置基準にもとづいてスプリネックス3台(親機1台、子機2台の組み合わせ)を設置したもので部屋の広さに応じて3台の異なった系統を交互に配管し、その防護区画を各色で示しています。これで1系統の防護範囲21㎡以下の区域の確実な消火と延焼を防止します。
構造とシステムの主なる比較図
イ.定温式スポット型感知器・・・・・・・火災による周囲温度の上昇で感知
ロ.差動式スポット型感知器・・・・・・・火災による急激な温度差を感知
この2種類の感知器が感知しなければ、本体が作動しないシステムになっています。
未警戒区域部分用の消火設備
階段、浴室、便所、通信機器室、エレベーター等の機械室、電気設備が配置されている場所等の未警戒部分には補助散水栓設備としてパッケージ型消火設備を設置します。
スプリンクラーと比較したスプリネックス設備の特徴
感知のスピード
感知、消火のスピードが早い。
自動火災報知設備用感知器を使用していますから火災の感知が早く、火災場所の1系統の放出口がいっせいに消火薬剤を放射し、初期火災のうちに完全に消火を行います。
消火性能
消火性能は、水の約4倍あり、非再燃性に優れています。(第三種浸潤剤等入り水)使用。
使用されている消火剤は、認定基準に適合するもので水の約4倍の消火性能を示し、冷却効果・浸透性・再燃防止効果にすぐれ、スプリンクラーに代わる同等以上の消火性能を有することが条件の、厳しい認定試験に合格したものです。
作動の信頼性・正確さ
誤放射の発生率は低い。
2種類の感知器。誤動作を防ぐため、感知方式の違う2種類の両方が火災を感知して、初めて本体の作動を指示するシステムですから、誤放射の発生率が低い。感知器の一方が感知するとブザーで火災発生を知らせます。
消火薬剤の毒性
消火剤はPH6.9の中性で刺激がきわめて少なく安心。
この消火剤のPH(ペーハー)は6.9の中性で刺激がきわめて少なく安心です。(財)日本食品分析センターより消火剤が皮膚にかかったり眼に入っても無害であるとの判定をうけています。
構造とシステムの主なる比較
設置条件
地震に強く、凍結の心配がない。
消火剤は本体に貯蔵され、配管部分は常に空の状態ですので、腐食や地震による液漏れ、凍結の心配がありません。
維持管理
システムの維持管理は、ボタン操作でもできますが感知器の維持管理が必要です。消火剤そのものは劣化しませんが、通常の点検は必要です。