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有床診療所等スプリンクラー等施設整備事業

平成27年4月より、消防法の防火対象物用途区分が「6項ロ」に該当する施設は、その床面積に関わらず、スプリンクラーの設置が義務化されています。

※【ご注意ください】設置猶予期間は平成37年6月30日までとなっております。

福岡市における診療所火災(人的被害:死者10名負傷者5名(重症4名。中等症1名)死者はいずれも高齢者で、その大半は自力歩行困難)発生の事例から、『避難のために患者の介助が必要な有床診療所・病院』には、原則として、面積にかかわらず、スプリンクラー設備の設置基準の見直しがされました。

有床診療所等スプリンクラー等施設整備事業費補助とは

平成26年10月に交付された消防法施行令の一部を改正する政令(平成26年政令第333号(以下改正政令))等により新たにスプリンクラー等の消防用設備を設置する義務の生じた有床診療所、病院、助産所若しくは、設置する義務は生じていないが防災対策のために自主的に整備を実施する有床診療所、病院、助産所に対し、スプリンクラー等を整備するための財政援助を行い、速やかに患者・職員等の安全を確保することを目的とするものです。

対象となる施設

診療所、病院、助産所のうち病床又は入所施設を有している棟。ただし、改正政令等により新たにスプリンクラー等の整備を実施する義務が生じた施設、若しくは設置する義務は生じていないが、防災対策のために自主的に整備を実施する施設に限る。

対象となる消防用設備

  • スプリンクラー(パッケージ型自動消火設備を含む)
  • 自動火災報知設備
  • 火災通報装置

対象となる消防用設備

消防用設備整備のために必要な工事費又は工事請負費の実支出額と、基準額(下表参照)を比較し、少ない方の額(千円未満切捨)を補助します。

消防用設備基準額対象経費補助率
スプリンクラー当該施設の対象面積に基準単価を乗じた額とする。
対象面積1平方メートル当たり基準単価 17.5千円
スプリンクラー(パッケージ型自動消火設備を含む)整備のために必要な工事費又は工事請負費定額
自動火災報知設備自動火災報知設備を新設する場合
1施設当たり 1,030千円
自動火災報知設備整備のために必要な工事費又は工事請負費定額
火災通報装置火災通報装置を新設する場合
1施設当たり 310千円
火災通報装置設備のために必要な工事費又は工事請負費定額
(注)設計その他工事に伴う事務に要する費用は補助対象外です。

スプリンクラー設備選択について

面積基準に基づく設備基準として、延べ面積1000㎡未満の場合【『特定施設小規模スプリンクラー設備』】とそれ以上の場合『従来型のスプリンクラー設備』『パッケージ型自動消火設備』で設置可能な設備が異なります。

(1)『特定施設小規模スプリンクラー設備』の設置が可能

  • 消火水=水、水槽水源1.5㎥、非常電源不要、主配管25A(内径25mm)
  • メイン配管が基本25A(内径25mm)なので、既存施設施工時露出割合が少ない。
  • ポンプ室・受水槽1.5㎥は一体型なので 1.5m×1.5m×H2.5mスペースにて設置可能
ポンプ室・受水槽1.5㎥は一体型(イメージ)

(2)1000㎡以上の場合『従来型のスプリンクラー設備』

  • 消火水=水、水槽水源12.8㎥、非常電源設置、主配管100A(内径100mm)
  • メイン配管が基本100A(内径100mm)なので、既存施設施工時露出割合が多い場合あり
  • ポンプ室・受水槽12.8㎥・非常電源装置(フェンス含み)設置スペースについて、駐車場5台分のスペースが必要。又、ポンプ出力が15KW〜18.5KW必要の為、キュービクル内トランス容量の確認必要(トランス交換の場合あり)ポンプ設置の場合、キュービクル入力電気1次側回路より配線工事が必要となりますので、停電作業が発生します。
消火水槽(有効水量12.8 ㎥)
消火ポンプユニット
自家発電装置(イメージ)

(3)1000㎡以上の場合『パッケージ型自動消火設備』

  • 消火薬剤=第3種浸潤剤、216L×3台、非常電源(バッテリー)、主配管25A×3系統分(内径25mm)
  • メイン配管が基本25A(内径25mm)なので、既存施設施工時露出割合が少ない。
  • 消火薬剤216L×3台を屋上部分に設置可能(空スペース設置利用可能)
  • 2階以上上階警戒不可 下階可能
  • 非常電源が不要(表示制御盤内に組込み:蓄電池)
  • 表示制御盤について設置箇所検討必要
  • 配管内部乾式配管の為、地震等の際 放出ヘッド破損時誤放出は有りません。

消火薬剤216L×3台(イメージ)

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